不覚にも「愛の不時着」というドラマにハマってしまった。ネットフリックスで配信されている韓国ドラマである。韓流女子達の間では大人気のドラマであるらしいが、このドラマ、おっさんでも意外に楽しめたのである。今回はそんな韓国ドラマ「愛の不時着」についてまとめてみた。
「愛の不時着」ってどんな内容？
「愛の不時着」はネットフリックスで見ることができる、韓国ドラマだ。現代の北朝鮮と韓国を舞台とした物語で、北のイケメン青年将校と、韓国の財閥の娘の恋愛を描いた話である。休戦中とは言え、戦争関係にある二国なので、恋愛など許されるではなく、その禁断の恋を育むという展開だ。よくある美男美女の恋愛ドラマではあるが、北朝鮮が舞台というところが斬新である。
というかそもそも韓国人が北朝鮮人がお互いの国を行き来することは難しく、出会いなど基本的に起こるはずはないのだが、このヒロイン、パラグライダーをしていたところ、突風に巻き込まれ、そのまま北朝鮮に不時着してしまうのだ。不法入国であり、北朝鮮のお国柄、見つかったら即刻逮捕、下手したら射殺されるという危険極まりない状況である。
主人公である北朝鮮の青年将校リ・ジョンヒョクは、不時着をして迷子になっているヒロイン、ユン・セリを発見する形で二人は出会うのである。不法侵入者は、本来、軍に突き出さないといけないのだが、心優しいジョンヒョクは彼女を匿い、こっそりユン・セリを韓国に帰そうと奔走していく。その中でお互いが惹かれあっていくのだ。
のっけから力技なストーリー展開だが、二人の恋愛のお話に加え、ジョンヒョクに婚約者がいたり、また政敵なんかが現れて命を狙われたりと、いろいろ盛り込んでくるわけだ。敵国同士で、結婚なんて絶対無理、叶わぬ恋なのに、これ結末どうすんじゃい！というお話なのである。
ここが楽しい！「愛の不時着」の楽しみ方
ここからは「愛の不時着」の面白かった点を私なりにまとめてみた。ちなみに私は普段韓国ドラマをほぼ見た事ない。あくまで韓流ど素人のおっさんが見て楽しかった点という事で、ご容赦いただきければ幸いである。
ドラマ自体がコメディテイストで見やすい
タイトルやあらすじ、北朝鮮が舞台という話を聞くと、なんだかシリアスでドロついた恋愛ドラマのような気がするが、実は全然そんなことはない。もちろんシリアスなシーンもあるが、全体的にコメディタッチで描かれており、恋愛全フリな話はちょっと苦手、、、という人でも気軽に楽しめる。出てくる登場人物も悪役は、はっきりと悪役キャラ、味方のキャラクターは憎めない感じの良い人な設定がされているので分かりやすく、感情移入もしやすい。敵と戦うようなアクションシーンも多く、なかなか動きの多いドラマなのだ。
個人的に好きなのは主人公リ・ジョンヒョクの部下兵士の四人組である。彼らはこのドラマのお笑い担当で、真面目なのだが、みんなどこか抜けていて、笑わせてくれるのだ。ただ主人公を慕い、ピンチのときには力になってくれる頼もしさもあるので、ファンの多いキャラクターである。
なんでやねん！？的なシーンが面白い
「愛の不時着」だけに限らないが、韓国の恋愛ドラマというのは、全体的に「なんでやねん！」とツッコミを入れたくなる場面が多い。おそらく主人公とヒロインの見せ場を作りたいからだと思うが、そんなことあるかい！って展開を平気で持ってくるのだ。ただ見ていると、この力技が結構面白くなってきちゃうのである。（名探偵コナンの映画が好きな人は、この辺のノリをわかっていただけると思う。）
そもそも、物語のスタートからして、ヒロインが竜巻に巻き込まれて北朝鮮に不時着するという始まり方なのだ。細けえ事はいいんだよって訳である。
主人公達の見せ場のためなら、大ピンチのシーンでも悪役が銃の発泡を何故か待ってくれるし、軍や警察も警備体制が急にガバガバになる。それをツッコミつつ、受け入れていくのが大事だ。
また基本的に愛情表現がオーバーというか、激しいのである、ドラマ内は主人公もヒロインも、相手のために私はここまでするよ！みたいなアピール合戦の繰り返しに、おっさんとしては、もはや笑うしかない。
ただ彼らはそこまで表現しておきながら肝心の「好き」という一言をなかなか言わないのだ。謎のピュアさがある。まあこの辺りは敵国同士の禁断の恋という背景があるので、仕方ないのかもしれないが、ここまで愛情表現してんのに、まだ付き合わんのかい！と思わず言いたくなる。そういったところが見ているとおっさんとしては、もどかしくて非常に面白くなってくる。
ただ果たして、こんな邪道な見方をして良いのか、世の韓流ファンに失礼ではないかを、念のため友人の韓国ドラマ好きの女性に聞いてみたのだが、「我々も謎の展開にはツッコみ、激しい愛情表現には苦笑しながらも、キュンキュンしている」との回答を得たので、意外とこのベタなノリを楽しむのでも良いのだと思われる。
私は楽しく笑えて、主人公達が幸せになる展開であれば、それで満足である。
北朝鮮の生活事情なども垣間見れる
この「愛の不時着」を見ていてもう一つ、面白いなと思ったのが、北朝鮮と韓国が舞台ということもあり、北朝鮮の様子などが再現されていることだ。北朝鮮というのはとにかく謎に包まれているため、一般市民の生活を知るのはなかなか難しい。
このドラマは脱北した人から話を聞いて作っているらしく、生活場面のシーンがなかなかリアルなのだ。ドラマを通して、北朝鮮の一般市民の生活様式や、国の組織のあり方、兵役制度から、市民が何を考え、北朝鮮や他国のことをどう思っているのかということを知ることができる。ただの恋愛ものと侮るなかれ、学びが深いドラマなのである。
まとめ
今回は私のようなおっさんでも楽しめる韓国ドラマ、「愛の不時着」に着いてまとめてみた。韓流ドラマというと、どうしても女性向けなイメージがあり、食わず嫌いをしてしている人もいるかと思う。ただステイホームの時期である。じっくり自宅で過ごす時間を利用して、ぜひ一度見てみて欲しい。
