【ADHDライフハック】「要領が良くないと思い込んでいる人の仕事術図鑑」

発達障害の人にとって「仕事」というのは大きな悩み事の一つではないだろうか。仕事ができない、要領が悪いと悩んでいる人にぜひお勧めしたいのが、「要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑」という本である。これはADHDの傾向がある作者が自身の傾向を踏まえた上で身につけてきた、発達障害ならではの仕事のライフハックを学ぶことができる。

どんな内容なの?

この「要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑」はその名の通り、自分は要領がよくないと悩んでいる人むけに書かれた仕事ハックの本である。作者の方の一人は、ADHDと診断されており、発達障害者が困りがちな症状を踏まえた上での仕事術がたくさん載っているので、非常に参考になる。

かくいう私もADHDなのだが、この本はとてもお勧めである。読んでて目線が合うというか、ADHDだからこそ抱えてしまいがちな仕事の悩みにうまく触れてくれるのである。

よくあるビジネス本なんかは、一般の仕事のデキる人が書いているため、発達持ちの我々と困るところが全然違う。読んでてもそんなレベルじゃないんだよ自分は!と、逆に落ち込んでしまうことも多いが、この本は発達障害者の目線で書いてくれるので安心できる。

作者のかつてのポンコツぶりが所々で披露されるのだが、これが非常に共感できる話ばかりなのである。なんというか、いい意味で意識が高すぎないので心を許して読むことができるのだ。

各チャプターは以下のトピックへの仕事術がまとめられており、こういう特性がある人におすすめな訳である。

・段取りが苦手な人

・優先順位をつけるのが苦手な人

・物事を先送りしてしまう人

・ケアレスミス、物忘れが多い人

・集中力がない人

・整理、片付けができない人

・メンタルが弱い人

・メールを送ったりするのが苦手な人

・コミュニケーションが苦手な人

いずれもゴリゴリなADHDの特徴であるが、こんな発達持ちの方ならではの困りごとを解決するための策を提案が載っている。

手順書を作る!

中でもこの本で一貫して主張されているのが、一つの仕事をする際に「手順書」を作ることである。我々がミスを連発してしまったり、仕事を先送りにしてしまうのは、この手順書がないかららしい。

手順書とはまず何をして、次に何をする、という様な仕事を進める上での順番を書いたものだ。

一つの仕事をする際は、たくさんの作業が発生するが、その作業を頭の中だけで完結せず、文字に起こして作業の順番をはっきりとすることで、先送りが防げるし、できるだけ文字をみて機械的に処理すれば済むことでミスも減らすことができるということだ。

私もADHDなので、これは非常に共感できる。昔は面倒だったので、思いつきで仕事に取りかかっていたが、手順書がないと何をしたらいいかが順番がぼんやりしてしまう。また今まで何度もやっている様な仕事でも、書いてみると作成の中で、抜けたり漏れたりに気づくことが必ず発生する。

手順書を作ることで、何をしたらいいか自分で整理することもできるし、何をいつまでにやらないといけないかのスケジュールに気付くことができるのだ。

ADHDが仕事を後回しにしてしまう理由として、何をしたらいいかが自分で整理できていなかったり、他の人たちにお願いをしないといけない時に起こりやすい。それらが整理できず億劫になってしまってスケジュールも完全に間に合わなくなるという悪循環になってしまうので、本書で言われている手順書は大切だと痛感する。

しかも何度やっていることでも毎回、事務作業などで抜け漏れが生じてしまうのは記憶に頼って仕事をするからである。知っていることでも自分の中で、習慣化し、目をつぶってもできるレベルになるまではきちんと手順書をみながら作業をしていくことがミスを減らすコツなのである。

ちなみにこの「手順書を作る」という仕事術は、発達障害向けまとめサイト、凹凸チャンネルでも似た様な記事がまとめられていた。

まとめたの同じ人なんじゃないかと思うくらい、同じことが書かれているので、これはADHDの人にとって必須な仕事術なのではないかと思う。

非常に参考になるので、こちらも読んでみて欲しい。

凹凸ちゃんねる 発達障害・生きにくい人のまとめ

メンタル面やミス対策も!

その他弱いメンタルをうまく整える方法や、ケアレスミスを防ぐための行動などもまとめられている。仕事をしていない時間も忘れていることがあるんじゃないかと常に不安になったり、ミスをしてしまうとめちゃめちゃ落ち込んでしまったりしたときの対策法など、自分に向けて書いたんじゃないかというくらいADHDの私にはドンズバな内容がまとめられている。

ADHDでどうしたらいいか悩んでいる人は、ぜひ手にとって欲しい1冊である。

ガジェットにも頼ろう

ADHDのをはじめとする発達障害の人は加えて、デジタルの力を借りることも大事である。スケジュール管理などもスマホのカレンダーやリマインド機能などを使うとミスを大きく減らすことができる。

またなくしものが多い人は最近はスマートタグ(紛失防止タグ)というものも発売されている。値段も2000円程度から買えるのでぜひ検討してみて欲しい。

下記にスマートタグの使い方や、実際に使用してみての感想についての記事をまとめているので、ぜひ参考にしてみて欲しい。

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まとめ

今回は「要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑」についてまとめてみた。ADHDをはじめ、発達障害の方が抱えがちな悩み、仕事上の課題をうまく解決できる本だと思う。せめて普通くらいに仕事ができる様になりたいと悩んでいる人は、買って損はさせないと思う。こんな我々でももしかしたら、仕事ができる様になるのでは?と可能性を感じさせてくれる内容である。

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