ポモドーロテクニックという言葉を聞いたことがあるだろうか。集中して作業効率を高めるために生み出された時間管理のテクニックである。これがADHDに効くとのことだ。今まであまり時間を気にして作業をしたことがなかったが、今回導入してみて便利だったので、まとめてみた。
ポモドーロテクニックとは?
ポモドーロ・テクニックとは、簡単にいうと時間管理術の方法である。何かをする際に、25分の作業時間と5分間の休憩時間を1セット(これを1ポモドーロと呼ぶようだ)としたサイクルで、作業を繰り返すテクニックである。
25分やったら5分休み、また25分やって5分休みと、定期的に5分間の休憩を挟むことができるので、集中力が途切れず、作業を続けることができるのだ。4セット目の休憩では15分~30分程度の長めの休憩を入れるようにもなっているので、比較的にしっかりと休憩を入れられるのも特徴である。
ちなみにポモドーロとは、イタリア語でトマトのことだが、この管理術を考えた方がイタリア人で、時間を測る際にトマト型のキッチンタイマーを使っていたため、この名前がついたようだ。
ポモドーロテクニックはADHDに効く
このポモドーロテクニックだが、ADHDをはじめとした発達障害持ちと非常に相性が良いとのことである。私もADHDなので、時間管理が苦手である。仕事をしていてもすぐに他のことが気になってしまって集中力が途切れてしまう。そのせいか他の人と比べても仕事が遅い。
ただ、このポモドーロ・テクニックを導入をしたところ確実に仕事のスピードが早くなっているのである。
このテクニックの良いところは単に時間を測るだけでなく、タスク中は他のことは一つのことに集中して作業を進めましょう、というルールがある、あれもこれも取り掛かるのではなく、1ポモドーロ中はそのタスクに集中しましょうというルールがあるため、思考が飛びにくいのだ。
こうすることで、仕事の時間と休憩のタイミングがはっきりするのだが、私にとってはメリハリがついてとても良いのだ。
25分の間はこれに関連する作業だけをやる!他の仕事やメールチェックはしない!と決めるだけで、他のことに気が散りにくくなるのだ。ADHDの思考回路としてあれもやらなきゃこれもやらなきゃと焦ってしまうのがこれで一気に抑えられるのである。途中で気が散りかけても、それは次のポモドーロにやろうと割り切ることができる。
また、休憩するタイミングが明確になったことで、集中状態が切れにくくなった。今までは気になることがあると、その場で調べ物をしたり、疲れたら自分のタイミングでスマホチェックなどをしていたのが、これが良くなかった。本来していたことを離れてしまうので、仕事に戻ってくるのに非常に時間がかかってしまう。
しかも自分が疲れたタイミングで休憩を入れてしまうと、午後の時間は休憩だらけになる。おまけに休憩時間も特に制限していないので、延々とダラダラしてしまうのである。おまけにADHDの先延ばし癖も働区ため、なかなか休憩の世界から戻れなくなる。
5分休憩が明確にセットされていることで、途中疲れてスマホがいじりたくなっても、これは後の5分休憩でチェックしようと我慢ができるのだ。
実際の仕事ではこう使ってます
一応オフィシャルな使い方としては、25分の作業時間はありえないくらい集中して、5分中にリラックスしようと言われているが、正直文字通りに捉えなくて良いと思っている。
集中していても、周りに人がいる以上、しょうもないおしゃべり的なことを話しかけられたりはする。ただそこでポモドーロが崩れるからと、無視したり怒ったりしてはいけない。そんなことをしたらただの感じ悪いやつである。
私はポモドーロ中でもおしゃべりにはある程度反応していいことにしている。一応営業職だし、コミュニケーション下手なやつだと思われてしまっては、ミスの多さを人の良さで乗り切るADHDおじさんとしては会社での立場がなくなってしまう。
ただポモドーロ・テクニックがあることで、そのおしゃべりにつられにくくなるように思う。この会話はこちらから広げたらダメだなとか、ここはあいづちで会話を終わらせようとか、なんとなくこちらでコントロールできるようになるのだ。またおしゃべりが終わった後もポモドーロ・テクニックがあると、あと何分は頑張ろうとか、仕事の切替がしやすくなるのだ。
あと偉そうなことを言っているが、正直、作業中でも他のことに気が散ってしまうことはよくある。ADHDなもんで許して欲しいのだが、気が付いたら無意識に違うことを考えていたりはするのだ。ただ、そうなってもポモドーロの時間の中で生きていると、作業時間中は本来やろうとしていたことに戻ってくることができる。
あとは先延ばしにも効く。やりたくないこともタイマーのスイッチを押すことで、とりあえず手をつけようとなるので助かっている。実際我々が先延ばしにしちゃうことって、何をどうしていいかが曖昧な仕事であることも多いが、まず何をやればいいかを考えるところも含めて作業時間にするので、放置プレイが減った。
アプリが便利
しかも今の時代はアプリがたくさん出ているので、おすすめのアプリをまとめてみた。
Be Focused
シンプルに25分と5分の組み合わせで時間が測ることができる
4セット取り組んだら、15分休憩の時間が自動でセットされるのが便利である。
Focus To Do
個人的にはこれが非常におすすめで、Todoリストとポモドーロが組み合わせられたアプリである。
Todoリストを作ることができ、それぞれのTodoにポモドーロタイマーをあてることができるのである。
またこのアプリはTodoの内容に対して、どれくらいの時間がかかったか記録を取れるようになっている。そのため何にどれくらいの時間がかかるか見通しがてできるようになる。今後スケジュールを作るにあたって、自分が各作業にどれくらいの時間がかかるかも予測できるようになるのだ。
また、このアプリはアップルウォッチとも連携しているのも便利である。
まとめ
今回はポモドーロ・テクニックについてまとめてみた。ADHDだからこそ時間を管理する術を知っておく。完璧にできなくても良い。ただ何となく仕事に取り掛かるよりもメリハリが効いて働きやすくなっていることは確かである。ぜひおすすめである。