現代のスピード社会において、ADHDを始めとする発達障害で悩んでいる人は多いのではないだろうか。筆者も仕事のうっかりミスや物忘れが多く、病院に行ったところ数年前にADHDと診断された。当時は絶望したもんだが、現在は色々とツールを活用することで、うっかりミスや物忘れはだいぶ減らすことができるようになった。
今回はADHDの悩みの一つである、うっかりミスやもの忘れを解決できる方法についてまとめてみた。
現代社会はADHDには生きづらい!
10人に1人の割合はいると言われているADHD。この発達障害で悩んでいる人は多い。大人の社会を生きる上で、ADHDはハンデとなることが多くて辛いのだ。
特に仕事において追い詰められている人は多い。仕事はマルチタスクが求められ、計画立てて物事を進める必要がある。過去に言ったことや言われたこと、色々なことも覚えておいて実行しなければならない。
正直、マルチタスクが苦手、気が散りやすく忘れっぽい、勘違いやミスをしやすいといった特徴があるADHDには苦手なことばかりだ。
どうやら前頭葉の働きが上手くいかないことが原因らしい。そりゃ物も忘れるよ、と言いたくなるが、この生き馬の目をぬく現代社会の中で暮らしていかねばならんのは事実である。辛いところである。
改善しようにも、自力ではなかなかうまくいかず自分が能力がないと悩んでしまう。ひどい時にはそこから精神的な病気に追い込まれてしまうことすらある。
これは大変に不幸なことなので、手を打ちたいところである。
ADHDの苦しさは抜け出せる!
ただそんなADHDのうっかりミスも工夫次第で、大幅に軽減できるとしたらどうだろう。
今までのように、常に何かうっかりしているんじゃないか、忘れているんじゃないかという不安から解放されるのだ。ストレスなく働け、不安に怯える日々から抜け出せる生活が送れるのである。
一つ一つ工夫をしていければ、 ADHDだって物忘れはなくせるし、自分の本来持っている力だって発揮できるのだ。
気合いに頼っちゃダメ
工夫をする上で、絶対にやっちゃダメなのが、気合いで頑張ることだ。忘れないように頑張る。ミスをしないように頑張る。この「頑張る」という要素を入れると必ず失敗する。残念だけど、脳の機能が問題に影響している以上、どんなに気をつけても、無理なものは無理なのである。
ADHDと診断された人は、気合いではなく、文明の利器を最大限使うようにして戦うことが必要である。努力でなく、自分が極力頑張らなくても良い仕組みを作ることが何よりも大事だ。
その基本となるのが、これからお伝えするスマートウォッチとLINEのリマインドツールである。
スマートウォッチはマストツール!
スマートウォッチはADHDが抱えるハンデをカバーするのに、非常に相性の良いツールである。
別の記事でアップルウォッチについてまとめたが、これは本当に生活の質を向上させてくれる。
私はADHDだ。何とか生きていくことはできているが、とにかく忘れっぽく、思考が次から次へと飛んでいくし、集合時間も必ずギリギリ(というか間に合わなくなること多々あり)になる。 そんな自分に嫌気がさし、何とか改善の余地はないかと思っていたと[…]
スケジュールやメッセージの通知を振動で教えてくれるため、リアルタイムで確認することができる。またスマホと違って手に巻きつけるので紛失の可能性が低い。
スマホにスケジュールを登録しても、いざ時間が来ると登録したこと自体、忘れてしまったりした経験はないだろうか。スマートウォッチは肌身離さず持っているため、常時通知を見落とすこともなく、確実にリマインドをしてくれるツールなのだ。
特に、ADHDの人は可能な限り、スマートウォッチを手から外さないことが大切だ。私もお風呂以外は基本つけっぱなしである。手への振動は非常に気がつきやすいので、時計をしていることで我々の思い出し力は格段に向上する。
このスマートウォッチと連携に非常に相性がいいのがLINEのリマインくんである。
LINEのリマインくんとは?
以前 LINEのリマインドツール、リマインくんについてまとめたが、導入してからおよそ半年、私は心の拠り所となっている。
私はADHDである。そのため、忘れ物が非常に多い。やりたいことはどんどん湧いてくるのだ。あ、あれやらなきゃ、帰りにあれ買おうとか、ただ、いざその時間になったら確実に忘れてしまう。例えるなら頭の中がルーレット状態で、次から次へとやるべきことが[…]
改めて述べると、これはLINEのトーク画面に自分がコメントしたことをリマインド通知してくれる機能である。
他のリマインドツールと比べても、リマインくんはとても効果がある。何か思いついた時にLINEだと入力が簡単なこと、またLINEのアプリは常に確認するので、見落としや忘れることが少ないのだ。
しかもスマートウォッチと連携をすることにより、通知が手へ振動するので、見落としがほぼなくなる。忘れっぽい人には最強のコンビネーションである。
LINEのリマインくんでどんどん通知設定をし、スマートウォッチで手への振動で通知させる、この習慣が私のADHD人生を大きく改善してくれたのである。
今まで10個あったら9個は忘れてミスっていたことが、リマインくんのおかげでほぼ解決、1個2個のミスで済むようになったのだ。(それでもやらかすことはあるが、圧倒的に減った。)
ちょうど良い時間にスケジュールを飛ばせる
ADHDのせいか、通勤をしていると次から次へとやらないといけないことを思いつくのである。ただこれを記憶だけに頼ると、うっかり忘れを連発してしまう。
今できない、あ、後からやろう!と思ったことは可能な限り、思いついたタイミングでリマインくんに登録するのだ。登録自体は10秒くらいで一瞬である。
通勤途中に仕事に関することを思い出したら、すかさずリマインくんだ。会社に着く頃の時間を見計らって通知を設定する。
また仕事中に買いたいものに気づいたら、やっぱりリマインくんを開く。仕事の帰り道、お店の前を通りそうな時間のちょっと前に通知を入れておくのだ。そうするといいタイミングでスマートウォッチが震えてくれ、忘れることはどんどん減っていく。
気合いで覚えることに頼らなくて良くなったので、思いついても気を張りつめていなくても良い。電車で好きなことができるようになったし、いいことづくめである。
繰り返し機能が便利!
リマインくんは単発のリマインドだけでなく、「毎週水曜日19時」というような指定の時間への繰り返し機能もある。これで定期的に行われるスケジュールもどんどん登録してしまうのが正解だ。
私はよくゴミ出しの日にちを忘れてしまう。可燃、不燃、資源ごみなど、いつなんのゴミの日なのか覚えてられないのだ。
なので毎週のゴミを捨てにいく時間にリマインくんのスケジュールを飛ばすようにしている。スマートウォッチをつけておけば朝振動して教えてくれるので、これも忘れることはほぼなくなった。
繰り返しに隔週設定機能はある?
このリマインくん、とても便利な機能ではあるが、万能ではない。繰り返し機能において、隔週でスケジュールを飛ばす設定は残念ながら無いのだ。
繰り返し機能をうまく使って隔週になるような通知方法に工夫してあげる必要がある。
例えば、毎月15日と、25日にそれぞれリマインくんの繰り返し通知を飛ばすようにスケジュールを入れて、隔週っぽい設定をするなどで対応する必要がある。
まとめ
ADHDと診断されても落ち込む必要はない。今の世の中は色々と便利なものがあるので、それをうまく活用すればいくらでもカバーすることができる。
むしろ機械に任せてしまえば忘れることは激減するし、むしろ他の人より忘れなくなることもある。
生活を便利にするツールを積極的に取り入れると、今まで苦しんでたことが嘘のように消える。大事なのは発達障害で諦めるよりも、負担なくカバーする方法を見つけることだ。