生きている以上、仕事や日々の生活、人間関係など辛いなと感じてしまうことは多々ある。
そんな時に現実逃避でもいい。楽しい本を読むことをお勧めする。
今回は辛い時、とにかく何も考えずに笑って読める作家さんと、その小説・エッセイ9選をまとめた。生きていることが辛くなったら、いったん何もかも忘れて、読んで笑ってみてほしい。
原田宗典さん
原田さんにとってエッセイは気軽なお喋り、という位置付けらしく、友達から鉄板ネタを聞くような気持ちで読むことができる。悩んでいる時に読むと辛い気分も笑いに変わる。
今回は3つのエッセイをまとめたが、この人のエッセイは基本どれも笑えるので、見つけたらぜひ手にとってみてほしい。
東京困惑日記
原田さんの大学時代の振り返るエッセイである。家庭の都合でものすごーく貧乏になってしまった原田青年の、極貧生活を面白おかしくまとめてくれている。
以前こちらの記事でもまとめたので、興味のある人はこちらも読んでみてほしい。
なかなかコロナウイルスが収束に向かわず、気持ちが沈むことが多い日々である。なんでもいいからとにかく笑いたい。そんな時は原田宗典さんのエッセイがおすすめである。今回はその中でも「東京困惑日記」という作品を紹介したい。暗い気分も吹き飛ぶ笑いが詰[…]
はたらく青年
これも原田さんの大学時代のお話である。中でも当時やっていたアルバイトにまつわるエピソードがまとめられた作品だ。前述したように、当時めっちゃ貧乏だった原田さんは、学生時代、数多くのアルバイトをしていた。
仕事を通じて悲しい目にあったり困惑したりする話を、笑い話として消化してくれている。
貧乏時代の労働なので、おそらく相当苦しい思いをしていたはずなのだが、悲壮感は全くなく大笑いさせてくれるのが、流石の原田さんである。
東京トホホ本舗
原田さんの日々の生活での苦手なこと、トホホな経験を書いている。話自体は1990代の話なので、ちょっと時代を感じることもあるが、とにかく笑いたいという人にはお勧めである。
原田さんの作品の面白さは変にカッコつけないところにある。
当時も相当な売れっ子だったと思うが、自慢したりとか、カッコつけようとする素振りは全くなく、むしろ失敗した様などをさらけ出して笑いに変えているのが、非常に親しみがもてる。
高野秀行さん
高野さんは旅にまつわるルポライターである。いわゆる辺境地帯、秘境のような場所に行き、そこでの生活に潜り込んで、人々の暮らしや文化などを面白く書くことを得意とする方である。
テレビ番組のクレイジージャーニーなどにも出演され、ノンフィクション作家として著名なポジションを得ているが、この方も若い頃は相当フラフラしていたんだなというのが著書を読んでいるとよくわかる。ぶっ飛んだ生き方を貫いて武器になっている。今回は下記の3つの作品を紹介したい。
ワセダ3畳青春記
高野さんの大学生から30歳ごろまでのお話。当時下宿していた、野々村荘での生活を描いている。高野さんの作品はどれも登場する人が個性的なのだが、この話はとにかく住人達が奇人変人揃いで強烈である。
また高野さんが早稲田卒ということもあって、バカバカしいことを学術的にアプローチするのが面白い。良い意味でアホな学生だなーという感じが楽しそうで羨ましくなってしまう。
高野さんの作品は別記事でも何個かまとめているので、読んでいただけると幸いである。
今回は高野秀行さんの「ワセダ3畳青春記」という本を紹介したい。辺境ライターとして海外の有名な高野さんだが、20代のころの日々の生活を書いたエッセイである。高野さんがどんな人物なのかを知るにはこれ以上ないくらいの名作である。 「ワセダ3[…]
怪しいシンドバット
仕事が嫌になってどこかに行ってしまいたくなった時に読むと良い。インド、アフリカ、中国、コロンビアなどといった国に高野さんが代わりに世界を放浪してくれる。
この本は高野さんが10代から20代にかけて訪れた国でのエピソードがまとめられたお話である。滞在した国でのちょっと変わった文化やユニークな人達に高野さんが振り回される様が面白い。
アジア新聞屋台村
フラフラしていた高野さんが、真人間になって働こう!と一念発起して新聞社で働く話。
ただ就職先は当然普通の新聞社ではない。アジアの在日外国人向けに新聞を作る会社で、メンバーが非常に国際色豊かなのである。みんないい感じにゆるくて、自由な働き方をしているなのだ。
読んでいると普段の日本の杓子定規なやり方に慣れてしまっている私たちにとっては、びっくりすることばかりである。ただ、仕事ってこんなふうにやってもいいんだな、と凝り固まった思考を柔らかくしてくれるのだ。
読んでいると、こんな環境で働けたら楽しいな、こんな生き方もありだなと思ってしまう。
もちろん高野さんの作品の特徴である、軽妙な文体と強烈な個性を持った登場人物は健在なので、読んでて笑える作品になっている。
今回は、高野秀行さんの著書「アジア新聞屋台村」を紹介したい。高野さんは世界を飛び回っては現地の様子をまとめる作家さんなのだが、その高野さんが会社勤めをした話である。ただサラリーマンになると言っても流石の高野さんである。お勤めする会社も普通の[…]
清水義範さん
この人も読んでたら思わず吹き出してしまうような笑える小説を書くのが得意な作家さんだ。
特徴としては何か元ネタがあるものをネタにして、笑いに変える作品を作る、いわゆるパロディをするのが上手い作家さんである。(パスティーシュという言葉が使われている。)
国語入試問題必勝法
大学センター試験、(今は共通テスト)に出てくる国語の問題の解法の解説をする、というパロディ小説である。
受験をされた方はご存知だと思うが、センター試験の国語の現代文って、文章も質問文も正直何言ってるかさっぱりわからんような問題が出題される。なのでいわゆる解き方を説明する予備校教師をパロっている内容になっている。
パロディなので、書いている解法は当然デタラメなのだが、それっぽくまとめられているのが面白い。
ちなみにタイトルがタイトルだけに、当時は大学入試の参考章の棚にうっかり置いてしまう本屋さんがあったらしい。あくまで冗談で書いているので、これを本気にして勉強をしないよう、要注意である。
ちなみにこの作品は短編小説が集まったものになっており、タイトル以外の作品も基本笑える内容になっている。
奥田英朗さん
小説家で、「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」など、精神科医の伊良部シリーズなどが有名である。そんな奥田さんの下記のエッセイは特にお勧めだ。
延長戦に入りました
スポーツをテーマにしたエッセイ集である。とは言っても普通のエッセイでは当然ない。
着眼点がどこかおかしいのである。例えば、ボブスレーの二番目の選手は何をしているのかなど、スポーツを題材にしつつも、え、そこに注目する?という斜め上のテーマで攻めてくる。バカバカしいなとは思いつつも、思わず笑ってしまう。
これは奥田さんが小説家としてデビューする前に、雑誌で連載をしていた内容をまとめたものらしい。
20年近く前の作品のため、今読むとコンプライアンス的にギリギリな内容もあるが、笑いたい時にはぜひ読んでほしい。
東野圭吾さん
説明不要かとは思うが、日本を代表する小説家である。読書にハマったきっかけが東野圭吾さんの推理小説だった、という人も多いだろう。小説は非常に真面目な印象だが、エッセイは軽妙で笑える作品が多い。
東野さん自体はコテコテの大阪人で、ユーモアに溢れた方のようである。代表的なエッセイが下記の作品である。
あの頃ぼくらはアホでした
東野さんの中学時代~大学時代を振り返ったエッセイ。この話を読んでいるとこんな著名な作家さんも若い頃はおバカなことをする普通の学生だったんだなと思わせてくれる。タイトル通り、いかにも男子学生っぽさ全開のアホさ加減を堪能できる内容となっている。
まとめ
辛くなった時、一旦立ち止まって何もかも忘れてしまうことも必要だ。そんな時、思わず笑えるような本を読んで、心を軽くしてみると良いのではないだろうか。